【読書レビュー】『経営は何をすべきか』 ゲイリー・ハメル
このブログでは、毎回自身で読んだ本について、その内容と骨子をまとめたものを掲載していくものである。
■お薦め度:★★☆☆☆
■タイトル:『経営は何をすべきか』
■著者:ゲイリー・ハメル
ロンドン・ビジネススクール客員教授(戦略論、国際マネジメント)。国際コンサルティング会社ストラテゴス設立。経営論、戦略論を専門としながら世界的企業のコンサルタントも務める。
<著者の主張>
自分が属する組織の今後の命運を決定づける、根本的な課題5つ。
<ポイント>
ロンドンビジネススクールでMBA過程を終えた後、最初に仕事につく学生に説いた5つの心構え
第一に未亡人である自分の母親が、一生の蓄えをこの会社に投資している。
第二に上司は兄または兄弟
第三に部下はみな幼なじみ
第四に会社の主な顧客はほかならぬ自分の子どもである
第五にあなたには自立出来るだけの経済力がある
このような前提で行動すると、職業人生のなかで「ビジネスを長く守り育てよう」という意識を培い同時に自分が手本となることによって他社にもこうした意識を芽生えさせるのに役立つ。
成功は幸せと同じく、求めたからといって得られるものではなく、結果として得られるもののはずである。しかも、自分より大きな目的のために尽くした場合に、意図せざる結果としてのみ得られる。 byヴィクトール・フランクル「夜と霧」
イノベーションには5つのタイプが存在する。
ロケット
斬新なビジネスモデルでロケット発射のごとく大躍進した企業 ギルドグループ、Hulu、スポティファイ
ベテラン
狭い技術領域においてではあるが、長年に渡ってイノベーションを実現し続ける。R&Dに巨額を投じ、恐らく腕の立つ技術者を何千人も雇っている。GE、インテル、LGエレクトロニクス、サムスン、ノバルティスファーマ、マイクロソフト、シスコ
アーティスト
創造性を武器に事業。IDEO、BMWデザインワークス、グレイ・ニューヨーク
サイボーグ
人間業とは思えないようなイノベーションを成し遂げるために設けられた会社。ビジネスモデルが革新的に加えて、数々な風変わりなマネジメント慣行をおこなう。グーグル、アマゾン、アップル
改宗者
伝統的な企業がイノベーションの秘訣を掴む。自分たちの失敗を認めて改心。由緒ある企業がイノベーションを実現する上で足りないものは、経営資源や人材の創造性ではなく、イノベーションを促進するプロセスP&G、IBM、フォード・モーター
イノベーションは発明を意味するとは限らない。えてして、他業界の優れたアイデアを拝借することによって生まれる。
アップルの成功理念
情熱を持つ
先手を打つ
意表をつく
現実に囚われない
絶えず幅広い分野でイノベーションを実践
細部にまで気を配る
エンジニアの発想とアーティストの感性を持つ