【読書レビュー】年間100冊の軌跡

年に100冊読むと決めたので、その記録を残すためのブログ

【読書レビュー】『ゼミナール マーケティング入門 第2版』 石井 淳蔵 (著), 嶋口 充輝 (著), 栗木 契 (著), 余田 拓郎 (著)

このブログでは、毎回自身で読んだ本について、その内容と骨子をまとめたものを掲載していくものである。

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 ■お薦め度:☆☆

 

■タイトル:『ゼミナール マーケティング入門 第2版』

 

■著者:石井 淳蔵 (著),

流通科学大学会長、神戸大学名誉教授

 

嶋口 充輝 (著),

慶應義塾大学名誉教授

 

栗木 契 (著),

神戸大学大学院 

経営学研究科教授

 

余田 拓郎 (著)

慶應義塾大学大学院

経営管理研究科教授 

 

<著者の主張>

 

<ポイント>

マーケティングは企業経営に何をもたらすのか?

 ⇒マーケティングのマネジメントは顧客との関係の創造と維持を目的とした市場志向のマネジメント。「自分の意のままにはならない他者」との関係のマネジメント(競合、市場など)

 ⇒だから市場調査が発展した。

 

マーケティングの本質

 ⇒適応しつつ自立し、自立しつつ適応する。

 ⇒市場の知ではなく、市場を創りだす行為の知 関係性の構築

 

マーケティング・ミックス(4Pと4C):

製品(Product) ⇒顧客の抱える課題の解決(Customer Solution)

価格(Price) ⇒費用(Cost)

流通(Place) ⇒購買への利便性(Convenience)

プロモーション(Promotion) ⇒コミュニケーション(Communication)

 

 

ユニクロの戦略 素材の革新と「顧客との関係の創造」を結びつけること

ヒートテック:既に同様の製品はあった。

 ⇒ごわごわして着心地に難がある肌着を改良して発色性、保湿性を高めシルエットを良くしたうえで手頃な値段のファッションウエアとして販売すれば、面白いことになる。

 

技術革新は、事業創造のための必要条件だが、十分条件ではない。

 

人々の必要や欲求は、企業活動との相互依存的な関係にある。

 ⇒需要は企業活動によって構築される側面がある。

 

カップヌードル

2003年に累計販売200億食突破

発売当初は即席麺としては「高すぎる」 カップヌードル100円、チキンラーメン25円

ラーメンではなくヌードル

駅の売店や野球場、ホテル、パチンコ店、サウナ、麻雀荘、自衛隊、警察に営業

お湯の出る自販機を開発

ガスボンベをもって家でしか食べられない即席麺との違いをアピール

 ⇒「カップヌードル」という新しいカテゴリーの創造

 

 

マーケティングの定義

企業が、顧客との関係の創造と維持を様々な企業活動を通じて実現していくこと

 

スーパーホテル

1996年開業、急成長で100軒を超えるホテルを全国展開。宿泊客のリピート率70%

 

 

■リピート率

今月のリピート客数÷オープンからの総顧客数×100

リピート率とは、今までに来た総顧客の内にどれだけリピーターがいるか。

 

■ロス・リーダー

目玉商品:スーパーなどでは調達コストを下回る価格で商品が販売される。

 

■マーケティングコンセプトと販売コンセプト

マーケティングコンセプト:

消費者を理解し、消費者に喜ばれる製品・サービスをつくることを第一とする

 

販売コンセプト

製品・サービスをいかにして売るか

 

 戦略グループ

「垂直統合の程度」と「製品ラインの広がり」

 

バリューチェーン

 ⇒物財やサービスに付加価値を付け加え、その有用性を高めていくプロセス

 

バリューネットワーク

 製品・サービスの有用性あるいは性能は、組み合わせ可能な製品・サービスとの関係の中できまってくる。

 例:ガソリンスタンドと車 ガソリンスタンドがない社会では馬車の方が有用性がある

 

プロセスとしての競争

事業の定義を研ぎ澄ますプロセス

 

シャープとカシオの電卓戦争

シャープ:電卓を液晶ディスプレイ、電池、半導体といった要素技術と構造技術によって構成される

カシオ:電卓という製品の魅力は論理回路の設計によって最新の電子部品の機能をどのように引き出すかによって決まる

1976年から82年までの間に市場シェアを3回も交代している。

プロセスの前半ではシャープが薄型化で先行したのに対して、カシオは電卓付き時計やゲーム電卓といった複合化・多機能化で先行。プロセスの後半では、お互い新製品の先読みしあうよな競争へ、シャープはカシオの先をゆくよな複合化・多機能化の製品の開発を、カシオはシャープの先をゆくような薄型製品の開発をおこなった。

シャープは独自ソフトの開発へ⇒ワードプロセッサーや電子手帳を手がけるようになり、カシオは実装技術や液晶ディスプレイを活用した家電製品を手がけるようになった。

その後シャープは液晶のシャープへ。カシオは時計や電子楽器、デジタルカメラなど、論理回路の設計技術を応用した事業の多角化に。

 

2つの競争

産業の枠組みの中での競争

産業の枠組みを拡大・縮小しようとする競争(メタ競争)

 

ナイキのブランド価値

ナイキのロゴ「スウッシュ」は大学生のデザイン報酬は35ドル

創業者のナイトも特段気に入っていなかった。

それでも現在ナイキのブランド価値は150億ドルにのぼるという推測もある。 

 

 

■用語:リベート

1.支払い代金の一部分などを、支払人にもどすこと。わりもどし。
2.手数料。世話料。また、わいろ。