【読書レビュー】『ウォー・フォー・タレント ― 人材育成競争 』 エド・マイケルズ
このブログでは、毎回自身で読んだ本について、その内容と骨子をまとめたものを掲載していくものである。
■お薦め度:★★★★★
■タイトル:『ウォー・フォー・タレント ― 人材育成競争 』
■著者:エド・マイケルズ
1994年にマッキンゼーのウォー・フォー・タレント調査の実践法を確立、1997年には最初の調査を共同で指揮した。
■著者の主張
産業が製造から情報へ移り、高度な管理能力が必要とされる時代は、人が企業を選ぶ時代である。
企業にとって有能な人材を確保することが、ますます重要な課題になっている。
マッキンゼーのウォー・フォー・タレント調査に基づき、なぜ人材を重視するべきか、いかに有能な人材を集めるのか、その人材をいかに育てるべきかを5つの法則に従って明らかにしていく。
■印象に残った内容と言葉
今日注目すべきは、出来上がった仕組みを効率よく間違いなく回していける人ではなく、収益を生み出すメカニズムを設計したり、新たな市場や需要を換気したり、何かを仕掛けて作り出していけるタイプの人材。
・日本企業に求められるマネジメント人材
戦略的思考と事業の設計と運営力
グローバルに通用する経営手法、明確に伝達できるコミュニケーション
指導力、人格
会社の差をつけるのは、優秀な人事プロセスではなく、その会社のリーダーの意識で決まる。
人材競争の背景
工業時代から情報時代への移行。
経営管理能力を持つ人材へのニーズの高まり。(グローバリゼーション、規制緩和、テクノロジーの急激な進歩)
社員の転職志向の増大。
マネージャーの多くは潜在的な求職者
マネージャーの20%が2年以内に転職の可能性がある。
自社の業績アップの競争力の獲得を実現するのは、有能な人材である。
企業の側から優秀な人材を探しにいかなければいけない。
優秀な人材は、十分な成長機会が与えられないと会社を辞めることが多い。
優れた企業は社員の実力差を認め。報酬、チャンス、投資にも差をつける。
ペプシコのCEOはウェイン・キャラウェーは、自分の時間の半分を「人」に関することに費やしている。
特に配慮のいる仕事
事業の黒字化、新規事業の立ち上げ、大規模で異彩を放つプロジェクト、海外での仕事。
やりがいのある仕事に加えて、社員には自身の強みと弱みについてフィードバックと指導を提供することが必要。