【読書レビュー】『代表的日本人』 内村 鑑三
このブログでは、毎回自身で読んだ本について、その内容と骨子をまとめたものを掲載していくものである。
■お薦め度:★★★☆☆
■タイトル:『代表的日本人』
■著者:内村 鑑三
内村 鑑三は、日本のキリスト教思想家・文学者・伝道者・聖書学者。福音主義信仰と時事社会批判に基づく日本独自のいわゆる無教会主義を唱えた。
<著者の主張>
奔流のように押し寄せる西欧文化の中で、どのように日本人として生きるべきかを模索した書
<ポイント>
西郷隆盛:
世界から隔絶していることはその国にとって必ずしも不幸なことではありません。
同時代に起こる様々な出来事に作用した力の、西郷がスターターであり指導者であったと信じるから西郷と「新日本帝国」とを密接に結びつけている。
「文明とは正義の広く行われることであり、豪壮な邸宅、衣服の華美、外観の壮麗ではない」
西郷の月収が数百円であったころ、必要とする分は十五円で足り、残りは困っている友人なら誰にでも与えられました。東京の番町の住居はみすぼらしい建物で一ヶ月の家賃は三円だった。
「天はあらゆる人を同一に愛する。ゆえに我々も自分を愛するように人を愛さなければならない」
けちな農夫は種を惜しんでまき。座して収穫を待つ。もたらされるものは餓死のみである。良い農夫は良い種をまき、全力を尽くして育てる。穀物は百倍に実りをもたらし、農夫の収穫はありあまる。
賢人は気を考えて実をえる。小人は実を考えて実をえない
自己を修める者にして初めて家を治め、家を整える者にして初めて国を統治できる
伯父「貴重な灯油を勉強のためにつかうとはなにごとか」と叱り、
自分の油で明かりを燃やせるようになるまで勉強をあきらめた。
⇒空き地を開墾して、アブラナの種をまき休日をあげて栽培に勤しんだ。
「まことに救済する秘訣は、彼らに与える金銭的援助をことごとく断ち切ることです。」
⇒荒れ地は荒れ地自身のもつ資力によって開発されなければならず、貧困は自力で立ち直らせなくてはなりません。
部下の評価にあたっては自分自身に用いたのと同じように動機の誠実さで評価した。
「お前は他の誰もがしたがらない仕事をしたのである。人目を気にせず、まことに村人のためになることだけを考えてしたのだ」
「誠実にして初めて禍を福に変えることができる。施策は役に立たない。」
「一人の心は、大宇宙にあっては、恐らく小さな存在にすぎないだろう。しかしその人が誠実であれば、天地も動かしうる」
「なすべきことは、結果を問わずなされなくてはならない」
日蓮上人
人生になんらかの解釈を与えることは、この戦いの世に安心して生活するためには、是非とも必要なものなのです。
依法不依人(えほうふえにん)
真理の教えを信じ人に頼るな。