【読書レビュー】『ワーク・シフト ― 孤独と貧困から自由になる働き方の未来図〈2025〉』 リンダ・グラットン
このブログでは、毎回自身で読んだ本について、その内容と骨子をまとめたものを掲載していくものである。
■お薦め度:★★★★☆
■タイトル:『ワーク・シフト ― 孤独と貧困から自由になる働き方の未来図〈2025〉』
■著者:リンダ・グラットン
ロンドン・ビジネススクール教授。経営組織論の世界的権威で英タイムズ紙が選ぶ「世界のトップビジネス思想家」の一人。
<著者の主張>
<ポイント>
第二次産業革命
エンジニアが経済活動の指揮者となり、職人の地位が低下した。
⇒今後数十年の間に、仕事の世界でこれと正反対の変化が起きる可能性がある。ピラミッド型の組織と交換可能なゼネラリスト的技能に代わって、水平型のコラボレーションと磨き上げられたスペシャリスト的技能が復活しようとしている。
未来を予測することをいっさい放棄するのは、見当違い。
⇒過去の延長線上に未来を思い描くことが不可能だが、不確実性を前提に戦略を練る必要がある。
社会変化の要因
1)世界中の家族の規模が小さくなる。
離婚・再婚が増え、養子が増える
2)自分を見つめなおす人が増える
3)女性の力が強くなる
4)バランス重視の生き方を選ぶ男性が増える
5)大企業や政府への不信感が高まる
個人とコミュニティ、個人と仕事の信頼感が重要
6)幸福感が弱まる
生活水準が一定レベルに達するとそれ以上に生活水準が向上すればするほど概して幸福感は弱まっていく傾向がある。
7)余暇時間が増える
未来の仕事で成功できるかどうか。
⇒広く浅い知識や技能を蓄えるゼネラリストを脱却し、専門技能の連続的習得者へのシフトを遂げる必要がある。
⇒セルフマーケティング:自分の能力を取引相手に納得させる材料を確立する。