【読書レビュー】年間100冊の軌跡

年に100冊読むと決めたので、その記録を残すためのブログ

【読書レビュー】『目の見えない人は世界をどう見ているのか 』

このブログでは、毎回自身で読んだ本について、その内容と骨子をまとめたものを掲載していくものである。

 

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■お薦め度:★★★☆☆

 

■著者:伊藤 亜紗

1979年東京生まれ。東京工業大学リベラル・アーツセンター准教授。専門は美学、現代アート

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<著者の主張>

視覚障害者には視覚障害者の世界がある。 

 

<ポイント>

視覚から得る情報が9割

 

美学:aesthetics

芸術や感性的な認識について哲学的に探求する学問。言葉にしにくいものを言葉で解明

 

環世界

自分にとっての世界

 

視覚障害者とのコミュニケーション

そこに生まれるのは、対等で、かつ差異を面白がる関係

「なるほど、そっちの見える世界も面白いねえ」

 

目が見えることで

広告など余計な欲求をかりたてられることに

 

整理された部屋

理由は簡単です。物をなくすと探すのが大変だから。

 

2次元と3次元

視覚を使うと「視点」というものが存在する。

全ての点、全ての面を等価に感じるというのは、視点にとらわれてしまう見える人にとって難しいこと

 

ヴィトゲンシュタイン

言葉の意味とはそのつどの使用のうちにある。

見るのに目は必要ではない

 

自立とは依存性を増やすことでできる

依存可能性をうまく使いこなすことこそ、障害者の自立

 

情報を得ることが美術館鑑賞の目的ではない

 

断片的情報に慣れる

間違っていたらそのつど更新すればいいや

超越した視点に立って「世の中そんなもんさ」とユーモアは笑い飛ばす

死刑囚のユーモア:「感情の消費の節約」 ※死刑執行日「おや、今週も幸先がいいぞ」