【読書レビュー】『影響力の武器[第二版]―なぜ、人は動かされるのか』 ロバート・B・チャルディーニ
このブログでは、毎回自身で読んだ本について、その内容と骨子をまとめたものを掲載していくものである。
■お薦め度:★★★★★
■著者:ロバート・B・チャルディーニ
<著者の主張>
人は外部の影響で動くから、人を動かすことはできる
<ポイント>
人々にYesと言わせることができる人だけが、この世界で成功することができる。
その方法は6つに分類できる
「カチッ・サー!」:反射行動
文明が進歩するということは、考えなくてもできることが増えていくことを意味する
洋服屋では高い品物の方を先に買わせるように店員を指導する
返報性のルール
相手が好きだろうが、嫌いだろうが関係ない
望みもしない恩恵を施された場合でも、それを一度受け取ると恩義を感じてしまう。
一貫性
最後に断ることよりも最初から断る方が簡単だ
一度決定を下したり、ある立場をとるとそのコミットメントと一貫した行動をとるように個人的にも対人的にも圧力がかかる
自動的に一貫性を保つように行動する
決断を下すことで悩むことから開放されようとする
社会的証明の原理
他人が何を正しいと考えているかに基づいて、物事が正しいか判断する
みんなが同じように考えるときは、誰も深く考えていないときである
録音笑い ⇒ネタがつまらくても聴衆にウケるようになる
あいつにできたから、ぼくにもできる。 あいつと僕の類似性が高いほど効果が高い
世界で最も偉大な自動車セールスマン:
人々にたった2つのことを提供するだけ、公正な価格、そしてこの人なら買いたいと思うような人間
あなたを好きになるのはなぜ?
ハロー効果
ある人が望ましい特徴を一つ持っていることによって、その人に対する他社の見方が大きく影響をうける
面接では、資格よりも身だしなみが大きな影響を与える
魅力的な労働者の方がそうでない労働者とくらべて平均12~14%も多くの給料を受け取っている
私たちは自分に似ている人を好む
「あなたが好きです」という挨拶状が毎年12回ずつ届けられる1万3千人に届ける
⇒機械的であからさまだが、効果があった
※私たちはお世辞によっておめでたいほど騙されやすい存在
若くて魅力的な女性モデルが写っている新車の方が、速くて、魅力的で、高そうだと感じたが、本人はモデルに影響をうけたとは思っていない。
クレジットカードのシンボルが存在するだけで、より多くの現金を使うように人々を駆り立てる
広告主にとって重要なことは、とにかく結びつきを作り上げること。論理的である必要はない。
ランチョン・テクニック:食事中に関わりのあった人や物を好きになる
都合の良い事実を自分と関連付ける
好きなクラブが勝ったときは「われわれは」と表現し、負けると「彼らは」という
⇒パーソナリティの脆弱さ。否定的な自己概念をもっている人々
※自分を価値が低い人間だと思っているから他社との結びつきを形成し強めることで名声をえようとする
人は自分が好意をもっている人間に対してYesという傾向にある。
人は権威者の命令にはとにかく従おうとする
⇒旧約聖書は根源的な権威に従わないことによって、アダムとイブが楽園を失う話
内容よりも姿形が重要
⇒最も額面の高い硬貨の大きさを過大視する傾向にある
機械的な服従の引き金となる権威のシンボルの二番目は服装
⇒効果をあげている装い。仕立ての良いスーツ
アメリカの恋は車で実る
希少性
5語のコピーを三回繰り返すことで希少性の原理を活用した。
独占・特別・公開・終了・間近!
ある情報を禁じられると私たちは禁じられる以前よりもその情報を求めるようになる