【読書レビュー】年間100冊の軌跡

年に100冊読むと決めたので、その記録を残すためのブログ

【読書レビュー】『年商5億円の「壁」のやぶり方』 坂本 桂一

このブログでは、毎回自身で読んだ本について、その内容と骨子をまとめたものを掲載していくものである。

 f:id:manganogakumon:20161217164028p:plain

 

■お薦め度:

 

■タイトル:『年商5億円の「壁」のやぶり方』

 

■著者:坂本 桂一

(株)フロイデ会長兼シニアパートナー、事業開発プロフェッショナル、山形大学教授。1957年京都生まれ、東京大学在学中に1982年コンピューターソフト制作会社株式会社サムシンググッドを設立「筆王」「AI将棋」などの事業会社。連結で年商100億円前後。アドビシステムズ株式会社を設立。

f:id:manganogakumon:20161217164108p:plain

 

<著者の主張>

 会社の成長が止まってしまうのは100%経営者が原因です。

 

<ポイント>

年商5億円の壁を超える鍵をにぎるのが、人材

間接部門の強化を忘れるな

考えることを放棄した会社に未来はない。顧客の声を大事にするのはもっともらしいが思考の停止。全社員が必死で考え抜く文化を作る

耳を傾けるなら、クレーマー

 

会社が大きくなるために必要なのが、人材なら、どうすれば採用できるか自分たちで考えてアイディアをだし、片っ端から試していけばいい

 

お金というのは事業の制約条件ではない

 

最初に組織図を作ってはいけない

 ⇒ベンチャーに適さない。ポストを先に作っても職務を全うできる人材が社内にいるとは限らない。

社員が50人になったら、本当は売上も5人の時の10倍にならないとおかしい。

増えた分の社員が戦力として機能するような組織になっていない。

 

とにかく社長は自分のすぐ下に、自分とビジョンや概念を共有し、自分に匹敵する能力やスキルをもつ人間を置くこと

 

マネジメントの基本はどんな部署でもかわらない。専門知識は勉強すればいい。

管理部長は営業部長も務まる。同じ部長に長くとどめるとカラーが強すぎてその部署だけ社内で浮いてしまう。

 

権限委譲に関しては、やるかやらないかではなく、一千万円以上の買い付け契約は必ず社長の決済を仰ぐというように、部下の能力や会社の成長段階、社長の仕事量などを総合的に判断し、どこまでやるかを決めることが大事。

 

この会社は何のために存在するのかを社長が自信をもってはっきり言えることとその目的を社員が共有していること。ここがぶれている会社が大きく成長するのはかなり難しい。

⇒社員が社長の考えを知る機会を増やす。これにつきます。

社長は社員とコミュニケーションを深めるのに役立つと思うことはなんでもやればいい、やらなければならない。

 

 

ヤマダ電機ユニクロ、業界のトップに登りつめるまで10年もかかっていない。

山田氏、柳井氏ともに現場を非常に大事にしている。

会社をもっとよくしたい。隅から隅まで完璧にしたい。そういう強い気持ちが細かいところまで気になり、思わず口を出さずにはいられない。

トップの姿勢こそが会社を急成長させている最大の要因。

 

会社というのは、商品やサービスを売って利益を稼ぐ商品市場だけでなく、お金でお金を稼ぐ金融市場(マネーマーケット)を利用することもできる。会社の規模を大きくするのに後者の有効活用は不可決。

 

IPO:Initial Public Offering

PER(株価収益率)=時価総額÷税引後純利益

 

IPOは企業経営にとって不利

赤字が出せなくなる

情報を開示しなければいけなくなる

事前のリスクを明らかにしなければならない

公開維持コストがかかる 東証マザーズなら一年間の公開維持コストは最低1億円

社長の時間が奪われる

 

IPOした方がいいのは、電気自動車風力発電のように装置産業

長時間かけて設備投資をするから

 

LBOレバレッジド・バイアウト

買収先の会社の価値を担保に資金を調達する

成長途上のベンチャーでもうまく活用すれば、自社よりはるかに大きな会社を買収することも可能

 

DES:デット・エクイティ・スワップ

新株を発行して、銀行に引き受けてもらうことで、デット(負債)をエクイティ(資本)に入れ替えることができる

 

MBOマネジメント・バイアウト

会社の経営陣が自社の経営権を手に入れるために株主から株を買い取ったり、事業部門のトップがその事業部を会社から譲り受け独立したりする

 

それまでのやり方をすべて見直せ

マニュアル化、システム化

年商五億円未満の経理は過去の整理が目的、年商五億円以上の経理は会社の未来のために存在する

人事でもっとも大切な仕事は報酬システムの構築

報酬システムは会社が何を期待しているのかのメッセージ

ベンチャーを起こして成功する第一条件は営業力

成功している社長は皆非常に用心深い性格をしている

決めたらぶれない

先見性がある

約束を守る

社員に誠実 自分のポリシーを曲げないし、口にしたことは絶対に実行する姿勢を崩さない

競争の水準を示せる

自分より能力のある人を使える 自分と異なっていても相手の価値を尊重する

自分より能力のない人を使える

24時間仕事のことを考えられる

教養がある 一番簡単なのは読書3年間で1500冊読めばだいたいの知識は身につく

有能な秘書を雇う 秘書が有能なら自分の時間は確実に倍になる

 

資本金25万円のベンチャー

急成長の最大の要因は大手企業との取引 例:ソニー

組織図に当てはめたら優秀な人材が機能しなくなった 優秀なエンジニアがマネジメントできるわけではない

まず、マネージャーを任せられる人をピックアップして次に彼らに合わせて組織をつくる