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【読書レビュー】年間100冊の軌跡

年に100冊読むと決めたので、その記録を残すためのブログ

【読書レビュー】『フェルドマン博士の 日本経済最新講義』 ロバート・アラン フェルドマン

このブログでは、毎回自身で読んだ本について、その内容と骨子をまとめたものを掲載していくものである。

 

 

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■お薦め度:

 

■タイトル:『フェルドマン博士の 日本経済最新講義』

 

■著者:ロバート・アラン フェルドマン

1953年アメリカ・テネシー州生まれ。70年AFS交換留学生として初来日。76年、イエール大学で経済学、日本研究の学士号を取得。国際通貨基金IMF)、ソロモン・ブラザーズを経て、98年モルガン・スタンレー入社。現在同社のチーフエコノミスト

 

 

<著者の主張>

 日本経済の現状について

 

<ポイント>

経済学とは、「希少資源の最適な利用の学問」⇒希少性からくる争いを減らし、世界を平和にすること

 

■幼少期の成長環境

良い人生⇒知識を得ること

 

グローバル化には、いったん競争力を失った国からは、貴重な資源や人材がたちまち他国に流れてしまう。

 

日本経済の強み:

1)豊かな水と農地

 日本の今後の成長産業は農業

 

2)技術

 先端技術はますますオタクの世界へ

 

日本経済の弱み:

1)人材育成

 高齢者のために使っているお金と若者のために使っているお金の比重

 ⇒国家予算の社会保障費:127兆円 その内年金は約56兆円

 

2)教育

 義務歳出にお金が流れていて、教育に回す分が足りません。だから学校の教育水準が非常に悪くなっています。

 

アメリカの優れている面

 1)自己責任で企業を起こして儲けようという精神

 2)移民文化  例:オバマ ケニア出身の父

 

中国経済の問題の根源

 1)資本の使い方が良くない

  ⇒不動産(マンションへ投資)し、株へ投資。2014年半年で2倍へ2015年6月に暴落

 2)石炭依存になっているエネルギーと環境の問題を解決できるかどうか?

 

アベノミクスの新しい点

 デフレ脱却、財政再建、成長加速の3つの目標に、金融政策、財政政策、構造政策という3つの政策道具を噛み合うように利用していること。

 

非常にオーソドックスなスタイル。

 国債発行と公共事業、移転支出でマネーを民間に供給するケインジアン型の政策と、中央銀行量的緩和によってマネー供給するマネタリスト型の政策を同時に実行し、そこへソロー型成長戦略を組み合わせるようになっている。

 

なぜ財政改革ができないのか?

 ⇒政治は既得権益に弱いから、そして有権者は甘いから

 

原発に未来はあるか

 ⇒ない 福島第一原発の自己処理20兆かかっている

 

雇用と労働について考えるとき、大事な原則

 1)同一労働同一賃金 ⇒正規非正規 fair=efficient 公平公正=効率

 2)適材適所 ⇒年金による転職リスク 労働の移動が起きにくい

 

終身現役社会

 労働寿命を伸ばそう ⇒年をとっても人間の学習能力は衰えない

 

医療

 患者も賢くならなければいけない。サービスの提供者と受給者の知識の格差が大きいのが医療現場。必要のない検査や薬は断る知識が必要。

 

地方再生

 DID:Densely Inhabited Districts 人口集中地区

地方経済が行き詰まった理由:選挙制度

 自立できる地方より、中央にいる政治家や官僚が地方政府のトップにお金を配れば、双方が都合のいい制度になっている。

 

■用語

ゾーニング規制:都市用途規制

 

ケインジアン型:
 日本は需要不足にあるので、国債を発行し、公共事業を行いマネーを直接民間に供給すれば、「乗数効果」によりデフレ不況を脱出できる。
 この考え方をとった政治家の代表は、小渕首相でした。そのまえの橋本龍太郎内閣が緊縮財政・消費税増税などを行なったことにより、山一證券の破綻など急速な景気冷え込みとデフレの顕在化を見ました。そこで橋本内閣を引き継いだ小渕首相が景気テコ入れ策として公共事業を実施した結果、株価は1998年11月の12800円から2004月の20800円まで反騰しました。
 ただし、国の長期債務残高は、1997年の約500兆円から2001年には約700兆円と急速に増大し、歳出に占める国債費の割合が高止まりするようになりましたし、デフレ脱却も達成されませんでした。

 

マネタリスト型:
 現在の日本は需要不足にあり、日本銀行は金融緩和を行えば 日銀→市中銀行→企業のルートでマネーが行き渡りデフレを脱却できる。
 小渕内閣の積極財政政策で景気が上向き加減になった時、当時の日銀・速水総裁はゼロ金利政策を解除したものの、ITバブル崩壊もあり、再び景気は急速に悪化しました。 当時の日銀審議委員・中原伸之氏がひとり主張していた量的緩和政策を速水総裁他の審議委員も賛成せざるを得なくなり、2001年3月量的緩和政策が実施されました。*2 この後2002年以降、冒頭書きました「戦後最長の好景気」となりました。 ただ、給与所得者から見て景気回復実感はなく、デフレ脱却も達成されませんでした。

 

CRICサイクル

・危機:Crisis

・反応:Response

・改善:Improvement

・怠慢:Complacency