【読書レビュー】『エンデの遺言 ―根源からお金を問うこと』 河邑 厚徳
このブログでは、毎回自身で読んだ本について、その内容と骨子をまとめたものを掲載していくものである。
■お薦め度:★★★★★
■タイトル:『エンデの遺言 ―根源からお金を問うこと』
■著者:河邑 厚徳
<著者の主張>
<ポイント>
お金は常に成長を強制する存在であること
⇒時間とともに加算される利子
重要なポイントはパン屋でパンを買う購入代金としてのお金と、株式取引所で扱われる資本としてのお金は、2つの異なる種類のお金であるという認識。
問題は全科学が自負する客観性なのです。私はこの客観性には異議があります。自然科学と一連のものが計測、計算できるものだけを現実として認めるということです。それは現実のあくまでも一部であり、もしかしたら最も重要な部分でさえないかもしれない。
出席した経営者を刺激して想像力の大レースをやらせようというつもりはなかった。ぼくはただ、出席者のひとりひとりが、たとえ自分のためでないにしても、自分のこどもや孫のために、どんな未来像を描くのか、が知りたかっただけなんだ。
お金について
今日動かされているのはコンピュータの単位。まったく抽象的な数字と言えるでしょう。
競争の結果
相手より早くより多くの魚を求めて、漁を競い。湖から魚は姿と消しました。
魚が一匹もいなくなっても誰も責任を感じません。近代経済なかでも貨幣経済が自然資源と調和していないことがわかります。
非良心的な行動が褒美を受け、良心的に行動すると経済的に破滅するのが今の経済システム
町は負債を抱え、失業者も多い状態でした、そこで町長は現行の貨幣のほかに老化するお金のシステムを導入。
貯めることなく経済の輪の中に戻した。
2年後には失業者の姿が消えた。お金を借りても利子を払う必要がないので、皆がお金を借りて仕事を始めた。
全ての宗教に共通するものは、現世の存在を彼岸の本来の存在に至る一時的なものと見ること。
マルクスは個々の資本家を、国家という唯一の資本家でとって代えれば、資本主義を克服できると考えた。
数人の人は同じ本を読んでいる時、読まれているのは本当に同じ本でしょうか?
⇒読み手が変われば、別の作品になる。
金融システムは、これまであらゆる戦争よりも、あらゆる環境の困窮よりも、あらゆる自然災害よりも、多くの死と貧困問題を生み出している。
6%の人間が地球上の富の59%を独占している。
60億人の半数は栄養失調
モノには減価率が存在する。島でシェアをする。 ※利子をつけない
コミュニティを地域貨幣で構築
例)イサカアワー