【読書レビュー】『イーロン・マスク 未来を創る男』 アシュリー・バンス
このブログでは、毎回自身で読んだ本について、その内容と骨子をまとめたものを掲載していくものである。
■お薦め度:★★★☆☆
■タイトル:『イーロン・マスク 未来を創る男』
■著者:アシュリー・バンス
テクノロジー分野の第一線で活躍するライター。
「ニューヨーク・タイムズ」紙で、シリコンバレーやテクノロジーに関する取材を数年にわたって手がけたのち、週刊ビジネス誌「ブルムバーグ・ビジネスウィーク」に活動の場を移し、サイバースパイ活動からDNAシークエンシング(塩基配列決定)、宇宙探査に至るまで、科学技術に関する幅広い分野で特集記事を担当している。
<著者の主張>
イーロン・マスクの狂っている人生について
<ポイント>
大学卒業後の1995年、まず彼はドットコム・ブームに乗っかる形でZip2と呼ばれる会社を起こした。生まれてはじめての企業だったが大当たり。その後、1999年にコンパックに3億700万ドルで売却する。この取引で2200万ドルを手にしたマスクは、ほぼ全額を次の起業につぎ込む。後のペイパル。2002年イーベイが同社を15億ドルで買収したことでペイパルの筆頭株主のマスクはとんでもない金額を手にする。
シリコンバレーにこもらずにロサンゼルスに向かう。スペースXに1億ドル、テスラに7000万ドル、太陽光発電のソーラーシティに3000万ドルを投じる。
本当に難しいのは、何を問えばいいのかを見つけ出すことだ。
Zip2の起業のきっかけ
営業マンに「あの人達はネットのサービスをビジネスにしている癖にネットのことがよくわかっていないんだ。これはビジネスチャンスじゃないか」
仕事も遊びもモーレツ主義
登山で、どんなに体調が悪くても、成し遂げられないなら死ぬしかない。あきらめるという選択肢はない。イーロン流
27歳でIT長者
本当に泥臭い人ですよ。私たちが1日20時間死ぬほど働いたと思ったら、彼は23時間働いている
スペースX設立から15ヶ月で打ち上げの目標をたてる。
採用について
学校の成績だけでなく、何かずば抜けた才能がある優秀なエンジニアを常に探し求めていた。めぼしい人材を見つけると、あらゆる手をつくして入社を迫る。
「クビにするタイミングを先送りにすればするほど、とっととクビにすればよかった」と後悔する時間も長くなる。
意志について
スペースXで2度打ち上げ失敗し、目標の時期からすでに4年近く経過、資金は急激に底をつき始めていた。それでもマスクのビジョンはいささかの影響もない。
ファルコン1の2度の打ち上げが失敗、2億ドル(約240億円)近い資産が水の泡となって消えている。テスラも納車時期の延期が重なり、マスクの輝きが急激に失われ始めていた。
なんでも燃費効率で考えろ。この会社の燃費は1日2400万円
25万円の装置の購入も簡単にOKしない一方で、荷物を届けるために1000万円以上払って飛行機を借りるのはまったく躊躇しない。