【読書レビュー】『ビジネスマンの父より息子への30通の手紙』 G.キングスレイ ウォード
このブログでは、毎回自身で読んだ本について、その内容と骨子をまとめたものを掲載していくものである。
■お薦め度:★★★☆☆
■タイトル:『ビジネスマンの父より息子への30通の手紙』
■著者:G.キングスレイ ウォード
カナダ人の実業家。苦労して大学を卒業し、公認会計士として6年働いた後、科学事業を興して成功した。ビジネスマンとしての働き盛りに、二度にわたる心臓の大手術を受け、死に直面した著者は生きているうちに、自分のさまざまな経験から学んだ人生の知恵やビジネスのノウハウを息子に伝えたいと切実に願うようになった。そして父親としての愛情とビジネスマンとしての熱意をこめて息子に30通の手紙を書いた。
<著者の主張>
<ポイント>
夢を見るがいい⇒試すがいい⇒失敗するがいい⇒成功するがいい。
「戦わないで征服する人はいない」 byガブリエル・ビール
今後10年間の訓練計画を綿密に立てるといい。
フランシス・ベーコンの成功の秘訣「読むことは人を豊かにし、話し合うことは人を機敏にし、書くことは人を確かにする」
目標を決めたら、その目標について可能なかぎり多くの情報を得るために努力すること。
「人生の偉大な目的は、知識ではなく行動である」 byトーマス・ハックスレー
君は常に、サービスを個人的なレベルで売り込むことに努力すべきだろう。
企業家:アントルプルヌール 語源「企てること」
成功者に必要なこと。自分の信念を守る勇気。成功を確実にするあの頑固な、粘り強い性向がなければならない。
「大きな取引には普通、大きな危険が伴う」ヘロドトス
今日、経営陣の一番大きな欠点は、社員をほめないこと。 ⇒部下は貴重品
弱気では決して美人の心は掴めない。
本当に演説が上手な人、
1)口から言葉を出す。言葉の発音を明確に、理解しやすい言葉を。
2)息継ぎの技術。文全体、まとまった一節を一息ではなす。
礼儀正しさにまさる攻撃力はない。
やっかいなのは、恐怖心そのものだけだ。 byフランシス・ベイコン
多角化経営について、「すべての卵を一つの籠にいれるな。」
投資について、
その経営のために必要な有能な、経験を積んだ人材を確保できるか?
買収について、
会社を買うのではない、むしろその会社の経営方法を知っている有能な人材を買い入れる
読書について
他人の過ちから学べ、自分ですべての過ちを経験する時間はない。
「一冊の本しか読まない人に気をつけよう」by聖トマス・アクイナス(1250年)
判断について
他人と異なることは、成功の必要条件の一つだが、敢えてそれを試みる人は非常に少ない。
効率的な管理について
部下の経験や頭脳を活用し、社員には常に最新の情報を伝えて、意見や助言を求める。
幸福について、
幸福の定義は達成感 byフランクル博士
人生の価値は時間の長さでは なく、その使い方で決まる。長生きをしても虚しい人もいる。人生に喜び(幸福)を見出すどうかは、その身の上話ではなく、心の持ち方で決まる。 byモンテーニュ
社員を解雇させることについて
解雇させる瞬間には「これでよかったのか?」と迷いが残るが、1ヶ月、2ヶ月たってから同じことを訊いてみると心の中には一片の疑念もなかった。
交友関係について
新しい人と知り合いにならなかった日は、その日を失った気がする。 byサミュエル・ジョンソン
若者にとって幸福に欠かせないのは、友情の恵みである byサー・ウィリアム・オスラー
親友とは、自分の成功を嫉妬心なく心から喜んでくれる人
他人が自分の思いどおりにならないからといって、腹を立てることはない。自分自身でさえ、思いどおりにはならないのだから。 byトーマス・ア・ケンピス(1380−1471)
経営不振について
自分に問いかける「私たちには将来のために、どの程度の備えがあるだろう?」
事業に乗り出すときは、大胆な計画をたて、力強く実行する。可能性の地図を描くが、確実なこととして取り扱わない byクリスチャン・ボウヴィー
健康について
健康と知性はこの世で与えられる2つの恵み byメナンドロス
優れた指導力は人々と意志の疎通を図ることから始まる。