【読書レビュー】『社長失格』 板倉 雄一郎
このブログでは、毎回自身で読んだ本について、その内容と骨子をまとめたものを掲載していくものである。
■お薦め度:★★★★★
■タイトル:『社長失格』
■著者:板倉 雄一郎
1963年千葉生まれ、独身。
83年ゲームソフト会社設立。
ダイヤルQ2サービス会社の社長を経て、91年株式会社ハイパーネット設立。
97年負債総額37億円で破産。98年自身も同26億円で自己破産。
<著者の主張>
イケてるベンチャーの終焉
<ポイント>
とにかく当たれる人にはすべて計画書をもって資金調達に走った。
30回線の東京サービスセンターを開設した初月の売上は約300万円。それが翌8月には3000万円に達した。一時は月間で1億円に迫る売上を誇った。
用語:
第三者割当増資
会社の資金調達方法の一つであり、株主であるか否かを問わず、特定の第三者に新株を引き受ける権利を与えておこなう増資のこと。
セオリー。小さくテストして、大きくスタートする
プレゼン後に「何か質問ありますか?」というが、金融機関に関しては、まず質問がでたことがない。
まぁいざとなれば、俺のしゃべりでなんとかなるさ。それで十分顧客を満足させられる。
とにかく目の前の理屈よりも先に慰謝料を払った方がビジネス上は得策だと諭された
幹部社員は逃げ出す。提携先の重要人物は辞めてしまう。それまでの基幹事業はトラブルで大事な客を失う。おまけに肝心のハイパーシステムまで事故が起きて、売上が落ちる。これだけ並べると株式公開を予定している会社にはとても見えない。
企業の失敗とは、大抵の場合目の前の「当たり前」が見えていない時に起こるものだ。
ワラント債
発行会社の株式を買い付ける権利の付いた社債のことをいいます。この権利のことを、ワラント(新株予約権)と呼んでいます。ワラント(権利)を実行することを「行使(こうし)」する、実行しないことを「放棄」するといいます。
【読書レビュー】『選択の科学』 シーナ・アイエンガー
このブログでは、毎回自身で読んだ本について、その内容と骨子をまとめたものを掲載していくものである。
■お薦め度:★★★★★
■タイトル:『選択の科学』
■著者:シーナ・アイエンガー
1969年、カナダのトロントで生まれる。両親はインドのデリーからの移民で、シーク教徒。1972年にアメリカに移住。3歳の時、眼の疾患を診断され、高校にあがるころには全盲になる。家庭では、シーク教徒の厳格なコミュニティが反映され、両親が、着るものから結婚相手まで、すべて宗教や慣習で決めてきたのをみてきた。
<著者の主張>
人は可能な限り選択の自由を求める
<ポイント>
・選択は本能である
キャラハン:漂流して生き延びる人 ⇒死を選択しない (過去の経験から)
・選択肢を増やしても利益がでなくても、本能的に選択の幅を拡大させようとする
選択したいというのは自然な心の動き、生き残るために欠かせない動きだからこそ発達したのだろう。
・選択ができない状況は一時的には良いストレスになるが持続することが悪い結果になる
⇒野生のアフリカ象の平均寿命56歳だが、動物園の象の平均寿命は17歳
どんなに進んだ動物園であっても、動物が野生で経験するような刺激や自然な本能を発揮する機会を与えることはできない
※社長は長生きする
・人々の健康に最も大きな影響を与えた要因は、人々が実際にもっていた自己決定権の大きさではなく、その認識にあった。
・ガンやHIVのような悪性疾患との闘病においても、回復の見込みがないことを断固として受け入れない姿勢が、生存確率を高め、再発の可能性を減らすか、死を遅らせる。
・肉体的には奴隷でも、精神的にはきわめて自由奔放
・自己選択が可能な時、最も成績が良く、課題に自発的に取り組む時間も長かった。
・平均以上効果:自分を平均以下と評する人は全体のほんのわずかな割合でしかない
・だれもがことあるごとに自分だけは人とは違うと自分に言い聞かせている
⇒根拠は自分自身に対する親密度 自分のことは自分がよく知っている
・旅は自分を知るよい方法 自分にぴったりの場所に到達するまで少し旅が必要
・人は認知的不協和を回避して、自分自身についてつじつまの合う物語を生み出せる
⇒過去の物語を作り替える
・自分を実際よりよく見せたいという誘惑に屈しないこと。
職場で自分の地位や評価を高めようという魂胆が見え見えの人たちは、集団を混乱させる存在とみなされるため、結局評価が低下した。
・ヒューリスティック(経験則)
・毎回何度も決断を下ろしているが、ただ繰り返すだけでは選ぶ能力は向上しない。
【読書レビュー】『幸福優位7つの法則 仕事も人生も充実させるハーバード式最新成功理論』 ショーン・エイカー
このブログでは、毎回自身で読んだ本について、その内容と骨子をまとめたものを掲載していくものである。
■お薦め度:★★★★★
■タイトル:『幸福優位7つの法則 仕事も人生も充実させるハーバード式最新成功理論』
■著者:ショーン・エイカー
グッドタンク代表。ハーバード大学修士号。ポジティブ心理学の第一人者のひとり。ハーバード大学で学生の評価がもっとも高いポジティブ心理学講座をタル・ベンシャハー博士のもとで担当し人気講師となる。
<著者の主張>
「成功」が先で「幸せ」があとの罠
※幸せは成功の結果ではない
スラム街の子供は勉強好き、勉強ができる環境が恩恵、感謝
重力を一生研究し続けても、飛べるようにはならない
※「どうすると悪くなるか」ではなく「どうすると良くなるか」を考える
人間の脳はポジティブな時が一番うまく働くことが証明されている
⇒ハピネス・アドバンテージ
変わらなくていいと信じることが幸せではない。変われると信じることが幸せ。
オカピ:シマウマとキリンの交配種 ※ありえないと思うことが実現する
睡眠を多くとれるほど、美しく年齢を重ねることができる
自分の可能性を追求して努力するときに感じる喜び⇒幸せ
瞑想:一日5分だけ呼吸に集中するだけでいい
運動は一番のうつ対策
モノを買うより、何かをすることにお金を使った方が幸福になれる
⇒幸せがモノよりコトの方が長続きする
何を言うかと同じくらい、どのように言うかを気をつけたほうがいい
ロサダライン
⇒一つのネガティブな意見には3つのポジティブな意見が必要
プラセボ効果:嘘の薬でも信じれば効果がある
好きなことに夢中になる時間が、業務の生産性を高める
ピグマリオン効果:信じれば部下はその期待に応えようとする
何かに挑戦するときに大切なことは世界が固定されているものであるという考えを捨てること
弁護士は不幸?:間違いを探す配線ができてしまう
毎日、今日起こった良かったことを3つ考える
ストレスを受けたときほど上に向かう道を考えよう
挫折からうまく立ち上がった人は、何が起こったかで自分を定義せず、何を得たかで自分を定義する
20世紀の巨大企業は世界大恐慌を出発点としている
優れたリーダーは、絶好機ではなく、ピンチにその真価を発揮する
⇒危機の時こそ創造性が発揮される、危機にモチベーションが高まるリーダーは様々な面で素晴らしい成果を手にする
<ポイント>
【読書レビュー】『なぜ、白ヤギの手紙は黒ヤギに読まれなかったのか? 』 小野田 孝
このブログでは、毎回自身で読んだ本について、その内容と骨子をまとめたものを掲載していくものである。
■お薦め度:★★☆☆☆
■タイトル:『なぜ、白ヤギの手紙は黒ヤギに読まれなかったのか? 』
■著者:小野田 孝
株式会社リクルートにて21年に渡り、さまざまなビジネスモデルを経験。2005年に独立、小野田コミュニケーションデザイン事務所代表。
<著者の主張>
<ポイント>
コミュニケーションの土台は「おもてなしの心」と「場面想像力」
語彙の量によって、コミュニケーションの精度が違ってくる。
おもてなしの心
「ありがとう」と「ごめんなさい」
挨拶とお辞儀
笑顔のちから
姿勢のちから
【読書レビュー】『人口減が地方を強くする』 藤波 匠
このブログでは、毎回自身で読んだ本について、その内容と骨子をまとめたものを掲載していくものである。
■お薦め度:★★★★☆
■タイトル:『人口減が地方を強くする』
■著者:藤波 匠
日本総合研究所 1992年 東京農工大学研究科環境保護学専攻修士課程終了。
同年東芝に入社。1999年さくら総合研究所に入社。2001年日本総合研究所調査部、2003年山梨総合研究所出向などを経て、2008年から現職。
<著者の主張>
地方創生の誤解について
<ポイント>
若い世代が地方に定着することが、我が国の持続的な発展につながる
人口移動はあくまで結果、目標にすべきではない
仕事のないところに人は定着できない
生涯に生む子供の数は、初婚や初産の年齢に影響を受ける。地方の出生率が高いのはこの影響
DID:Densely Inhabited Distrist人口集中地区
行政が考えるべきは、移住先や空き家の紹介よりも仕事と人のマッチング
移住募集や支援制度よりも、求人情報やベンチャーの立ち上げに向けた支援制度
リタイア世代と地方のマッチングは地方創生に有効
農業は実は人が過剰
跡継ぎ確保ではなく、農地集約を経て、地域農業を持続的にになっていく中核的な農家をそだてることが大切
過疎に指定されている市町村797 全市町村の46%
過疎地区に住んでいる人口1100万人 全人口の9%
補助金に依存すれば収益が安定しない移住者世帯を生み出すだけ
【読書レビュー】『生産性―――マッキンゼーが組織と人材に求め続けるもの 』 伊賀 泰代
このブログでは、毎回自身で読んだ本について、その内容と骨子をまとめたものを掲載していくものである。
■お薦め度:★★☆☆☆
■タイトル:『生産性―――マッキンゼーが組織と人材に求め続けるもの 』
■著者:伊賀 泰代
<著者の主張>
成長するとは、生産性が上がること
<ポイント>
量を追う発想が生産性を下げる
例:採用人数を増やすためには、応募人数を増やすしかないという発想
⇒セルフスクリーニング機能、誰でもいいのではなく特定の人にむけて
アウトプットを増やすためには、インプットを増やすべきという発想は生産性の概念の欠如
Motivation for innovation:生産性という概念を日常的に強く意識させておくこと
思考は制限が設けられるとそれをバネにして「今とは異なる次元」にいくことができる
優秀な人材の採用が難しいと嘆きながら、今の何倍も活躍できる社員の可能性を放置しているのはもったいない。社員の潜在能力を引き出すべき
人事評価の主眼が人材育成ではなく、昇格や評価にあることが早期のハイパフォーマー選抜が日本で行われない理由
トップパフォーマを育てる方法
・ストレッチゴールを与える
・比較対象を変える (一年前の自分、社内の他のトップパフォーマ、社外同世代のトップパフォーマ)
・圧倒的なライバルの姿を見せる
すべての人はどんな年齢になっても成長できていると実感できれば、嬉しく感じるもの
忙しければ、早く部下を育成すべき
一年に一度部門内の仕事の洗い出しと不要な仕事の廃止を実施する慣習をすべき
⇒サイバーエージェント「捨てる会議」
マネージャーの仕事はトレードオフが存在する状況に於いて判断を下すこと
・決断すること
・リスクに備えておくこと
会議時間は短縮ではなく、会議の成果を高める
⇒会議の目標を明確に
1)決断する
2)洗い出しをする
3)情報共有
4)合意する
5)段取りや役割分担